オーストリア連邦鉄道(ÖBB)は、輸送サービスプロバイダとして、年間約4億6,000万人の乗客と、1億1,100万トンを超える商品を目的地に輸送し、さらに環境にも配慮した方法でその業務を実施しています。これにより、ÖBBはヨーロッパで最高鉄道事業者の1つとみなされています。サービスの96%以上を定刻どおりに行い、約4万人の従業員を擁するÖBBは、総合的な旅行体験を提供しています。2014年以降、ÖBB Groupは、Asperaのテクノロジーと専門知識を活用して、ツール支援による全社的なライセンス管理システムを構築しています。
ソフトウェア資産管理
成功への道
ÖBBは、統合型ソフトウェアライセンス管理システムの構築に関して、かなりの道のりを歩んできました。異機種混在の複雑なIT環境と困難なデータ取得プロセスという課題があるにもかかわらず、ÖBBは組織的および技術的基盤を、整然と、戦略的にそして計画通りに構築しました。現在、ライセンス管理は社内で広く受け入れられており、全体的な成功に大きく貢献しています。
最新かつ透過的なデータへのアクセスを可能にすることで、監査請求に関するデータをすばやく取得し、対等な立場でソフトウェアメーカーと交渉することが可能になりました。それにより、内部監査の費用が削減されるだけでなく、実際の使用に基づいて基本契約書が大幅に改善されます。また、ソフトウェアライセンスのコンプライアンスも保証されます。さらに、既存のソフトウェアインベントリとインストールデータは、技術部門の実際の数量を算出するための条件を提供してくれます。
構築すべき駅と敷設しなければならない線路はまだあるものの、ÖBBは、USU Software Asset Managementというレールに沿って、効率性、透明性、そしてコスト上の優位性への道を突き進んでいます。
このプロジェクトの成功は、大規模なプロセスの変更を設計したことに対するご褒美です。時間とコストを大幅に削減するとともに、グループ内のソフトウェアライセンス管理に対する意識を高めることに成功しました。
Hirsa Navid, License Manager, Business Development, ÖBB BCC IT GmbH
要覧
組織
業界
従業員数(2016年)
売上高(2016年)
ソリューション
ウェブサイト
konzern.oebb.at/en
Austrian Federal Railways(ÖBB:オーストリア連邦鉄道)について
ミッションとプロジェクトマイルストーン
- 役割、プロセス、ドキュメント、トレーニングなど、一元化されたSAMの総合的な計画を作成
- クライアントソフトウェア用のUSU SAMを使用したテスト環境のインストール
- データの収集や統合のために、関連するすべてのITシステムへのインターフェースと標準コネクタを開発
- クライアントおよびサーバー環境におけるデータ品質の最適化
- 2015年半ばのMicrosoft製品および2016年初頭のAdobe製品に対するコンプライアンス
- IBM、Oracle、VMWare向けSAMの継続的なロールアウトはすでに計画済み
課題
- 全社的に一元化されたソフトウェアライセンス管理システムを確立
- SAMプログラムを成功に導くための役割、責任、および標準化されたプロセスの構造の明確化
- クライアントとサーバーセクターの両方にソフトウェア資産管理システムを導入
- IT調達における大幅なコスト効果を確保
- 異機種混在な環境下でコンプライアンスの作成と確保
なぜUSUを選択するのか?
- USUソリューションがÖBB Groupの機能的要求を網羅
- ソフトウェアの柔軟性とコンサルタントの専門知識を組み合わせることで、複雑で異機種混在の組織構造と個々のニーズ両方を顧客志向な方法でマッピングすることが可能
- 統合能力とインターフェースにより、高いデータ品質を保証
- 実証済みの価格性能比と優れたリファレンス – 類似するお客様のプロジェクトの導入成功事例
プロジェクトの目標
- 企業グループ内のソフトウェアライセンス管理の価値に対する認識の向上
- 一貫性のある文書化されたプロセスと分散責任を備え、企業全体で一貫したライセンス管理システムを構築
- ライセンス契約とソフトウェアの使用に関する高品質、かつ最新データに基づきソフトウェアライセンスのコンプライアンスを保証
- コスト削減と透過性を高めるためにベンダーの契約と購入を最適化
- 現在のデータとレポートに基づいて、より迅速な意思決定の実現
複雑なITと会社組織
分散型の会社組織であったために、ÖBBは全社的なソフトウェアライセンス管理システムの構成と導入において特別な課題を抱えることになりました。この問題は、個々の企業のさまざまなサイトやIT部門において、何百ものソフトウェア製品を使用しており、それらのすべてがさまざまなライセンス契約の対象となることに起因するものでした。時間の経過とともに、このタスクがマニュアルで実行されていたため、このデータの識別にかなりのリソースを消費し、人的ミスのリスクが高くなりました。ÖBBにとって最も重要な目標は、透過的なデータベースを使用して、常にコンプライアンスを確保できる、一元管理されたツール支援によるライセンス管理システムを構築することでした。総合的な市場評価後、ÖBBはUSUのソリューションと専門知識を選定しました。
データ品質の課題
最初のステップは、USUのソリューションを導入するために基本的な概念を開発することでした。さまざまな部門の社内IT担当者を「ライセンスコーディネーター」および「アプリケーション所有者」として引き入れるために、情報を提供しました。必要な手続き方法で、技術的、組織的なフレームワークを開発したことは、先駆的な成果でした。
次のステップは、商業的状況と同様に使用されているMicrosoftライセンスの透過的な概要を作成することでした。テスト環境の構築後、データの収集、バンドルおよびマージには、特有の障害が伴いました。すべてのActive Directory情報をさまざまなITドメインから収集する必要がありました。これには、インターフェースと署名の認識に関する問題、Citrixデータとサーバーデータの読み取りの問題、仮想ホストと物理ホストを割り当てる際のリレーショナル上の問題など、複数の課題が生じました。しかし、データベースを確立してクリーンアップした後、USU Software Asset Managementソリューションに正常にインポートすることができました。得られた知識は、反復プロセスを利用して、企業全体で使用されているAdobe製品に適用され、その後Oracleのデータにも適用されました。さらに、当該メーカーのコンプライアンスも次第に保証することができるようになりました。